F10 ALPINA D5にお乗りのお客様より、車検をご用命頂きました。
神奈川県からお越し頂きました。千疋屋総本店のお土産まで頂き感謝致します。有難く頂戴いたしました(*’ω’*)
2年前の春にEGR/インテーク関連の清掃をご依頼頂いたお客様で、ご遠方からご依頼、お越しいただきました。
ご入庫の間は代車に乗って四国へご旅行に行かれるとの事で、お預かりの日と、ご返却の日が予め決まっていたのですが、“ALPINA” と言う特性上、より入念にお打ち合わせを頂きご入庫となりました。
エンジンはD5専用のN57ディーゼル。
走行距離は93400キロ。新車購入後、きめ細かなメンテナンスを実施されていることもあり、極上のコンディションです。
まずは時間を掛けて、徹底的な点検の実施。
一通りチェックをさせて頂き、ご相談の結果
・ブレーキキャリパーのオーバーホール、パッド、ブレーキローターの交換(キャリパーシールの硬化)
・デフオイルの交換(未交換の為)
・チェーンテンショナーの交換(走行距離及び、対策前部品)
・エンジンオイルの交換(交換時期)
・運転席ドアロックアクチュエーターの交換(作動重たい)
・運転席ドアグリップの交換(劣化の為)
・エアコンガスのリフレッシュとエバポレーターの洗浄
をご依頼いただきました。
まずはブレーキのオーバーホールから。ALPINAはブレーキキャリパーの設定が同じ年式でも違っていたりするので、注文している部品が合っているか、作業するまでドキドキでしたが問題無く。
キャリパーシールは若干硬化が見られます。ローター表面も波打っていましたので、いいタイミングでした。
内部も綺麗にしていきます。
清掃後、組付けて行きます。
キャリパーシール、ガイドブーツも交換。
リアも。サイドブレーキのアクチュエーターは外したタイミングで清掃を実施。
ブレーキパッドは低ダスト、ローターは純正品にて。
組付け。
フロントも。エア抜きも実施。
デフオイルの抽出。ドレーンが無いタイプですが、極力全部吸い取ります(*’ω’*)
チェーンテンショナーの交換。長さと張りが全然違います。
エンジンオイルの交換。
続いてドアロックアクチュエーターの交換。
ドアグリップも併せて交換を実施。
肌触りが良い分、劣化しちゃいます(..)
エアコンガスのリフレッシュ。新しいコンプレッサーオイルも注入。
エバポレーターの洗浄。臭いが出る前に抑えておきたい部分です。
その他、点検時にエアマスメーターの不具合がございました。
チェックランプの点灯はございませんが、許容値がオーバーしかかっている為、交換を推奨させて頂きました。
ただ国内に部品が無く、こちらは日本入荷後にご自宅へご郵送させて頂く形となりました。
1500rpm付近の吹け上がりが改善する事を祈っています。大きく悪い訳ではありませんが。。
ガソリン車でも、ディーゼル車でもそうですが、エアマス数値とラムダセンサーの数値は大きく密接しているのですが、どちらも燃料噴射の制御に関わって来るセンサーです。
燃料噴射と言うのは内燃機関の要の一つですので、定期的なチェックと必要であれば交換を実施する事で、走りの改善はもちろんの事、各部の耐久性にも関わってきます。
全然話が変わってきますが、僕がD3を買うきっかけとなったのが、今回のお客様でした。
この当時、BMWの様々なディーゼルモデルのメンテナンスを多数ご依頼頂いていたのですが、アルピナのディーゼルのご入庫はほとんどなかったのです。
320d,523dなど3台ほどの代車兼デモカーを使って色々見ていたのですが、ALPINAに関しては日本未導入のエンジンを使っていますので、その辺りが不安だったのです。
なので日本で初めて導入されたALPINAディーゼルを知っておこうと購入したのが、E90D3でした。
機構はF型よりもシンプルですが、基礎となる部分は同じなので、メンテナンス面で応用できるのではないかと。
BMWに勤めている時には、「とにかく７シリーズの勉強をしなさい。7シリーズが分かっていれば全てのモデルをカバーできる」との教えがございました。
逆にシンプルな機構のモデルを知っていると引き算方式で、今まで出なかったトラブルが出ると「この機構が付いたから、このようにトラブルが出る」とう一つの判断基準にもなったりします。
そんな流れですが、色々な視点から刺激を頂いたお客様でしたので、ほんとに勝手ですが思い入れがあるのです。
また引き続き拝見させて頂けると幸甚です。
この度もご依頼をありがとうございました！
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